~エントリー作品紹介
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――なにも特別なことをしたわけではなかったが、あの日の思い出だけは死ぬまで忘れないだろう。内海真は毎年夏になると、幼い頃に母親に連れられて港町を歩いたことを思い出す。家族はばらばらになり、新卒で入った会社は倒産。転職先も未だ見つからず、唯一の特技であり趣味でもある小説の執筆も思うように捗らない。そんな時、再びあの記憶がよみがえる。平成最後の夏、真は唯一覚えていた「夕凪浜」という地名を頼りに、母と歩いた千葉県の港町を十数年ぶりに訪れる。未来へ進むために、過去に戻るのだ。

宮城県沖地震により孤児となった、ナナとユキ。
幼い頃をともに過ごしたふたりだが、中学を卒業すると別々の道を歩き始める。
ユキは宮城に残り、ナナは東京へと旅立った。
そしてナナは、東京の忙しない生活の中で、いつしか故郷を思い出すこともなくなっていた。
あの震災が起こるまでは......。

No.06「朱里の夜」

2018年10月10日

熱と歓声が飛び交う祭りの夜に、少女は己の中で『何か』を変えようと闘っていた。
僕は、そんな彼女を見守る事しかできないが、いつだって祈っている。
彼女が、幸せな人生を歩めることを。

諸行無常とはよく言ったものである。
自分の意志で変わることもあれば、見えない何かによって変えられてしまうこともある。
これは、その後者のお話。

ご当地になろうコン
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